ゴミ箱が溢れかえる

底の底で眠る音が

気持ちを伝える最初の文句だからかな

手探りで掴み取った

クシャクシャで綺麗な歌が

最初で最後の願いをかなえる呪文で

 

「どうしたの」「どうもしない」

普段よりも強く返しちゃう

「どうしたの」「なにもないけど」

早歩き火照る顔を冷ます

 

がばんをさぐり立ち止まる

底の底で見つけたきっかけを

わざとらしく見せるように追いかけ捕まえる

手探りで掴み取った

思い出話きっかけを

いつもより君を近くで見れるだけの魔法

 

「どうしたの」「どうもしない」

普段よりも不機嫌な声だな

「どうしたの」「なにもないけど」

小走りで先に歩く光

 

なんでだろ 唱えるだけで叶う魔法の恋物語

よりによって 君の前で

涙が止まらなくなったでしょ